建物の解体・改修・リフォームなどの際にアスベスト検査が義務づけられていますが、必要性と手を抜くことができない理由があります。アスベストは古い建物に使われている材料で、特に昭和時代の鉄筋コンクリートに多く見られます。吸い込むと健康被害に繋がることから、現在は使用が禁じられ、古い建物の検査が義務づけられた経緯があります。検査対象のアスベストは、一見すると綿のように見えることから日本語で石綿といいます。
ふわふわとした見た目で実際に軽いですが、うっかり飛散させて吸い込むと分解されず肺に残り続けるのが問題です。肺に入ってしまうと除去が難しいので、吸い込まないように対策する必要があります。検査は、アスベストが使われているか、どれだけ建材に含まれているか調査するために行われます。調査結果をもとに工事の計画を立てたり、飛散防止対策をしたりします。
現地で目視を行うこともありますが、設計図面を見て調査することもあります。現地調査はばく露のリスクが高いですから、保護具を身につけて立ち入ることが不可欠です。アスベスト検査は専門知識と設備が必要なので、見様見真似で誰でもできるほど簡単ではないです。資格を持つ人に依頼するか、資格を取得して調べることになります。
簡易キットが販売されているので、簡易的ですが専門知識がなくても調べることは可能です。正確性は本格的な電子顕微鏡を用いる方法に譲りますが、追加調査の判断材料にはなります。