アスベスト法の改正に伴い事前調査が必須になりました

アスベスト分析に使う試料採取(吹き付け材)の注意点

アスベスト分析は、目視調査や設計図書では使用の有無における判断ができないときに実施されるもので、現地でのサンプル採取が欠かせません。ここでは、アスベスト分析に使用する試料採取(レベル1の吹き付け材)における注意事項について解説します。吹き付け材料を対象物に施工を行い完成させますが、施工が行われたものは材料組成が不均一になっている可能性が極めて高いので、サンプル採取の際には注意が必要です。特に含有率が低いときには完成物の不均一性を十分考慮しなければなりません。

材料の現場配合比により、石綿含有率4%程度のものが施工されている場所からサンプル採取を行って分析を行った場合、採取位置により石綿なしになるケース、含有率が10%以上になるケースなどばらつきが多いくなることもあります。施工年度により、石綿含有と無石綿が混在している場合や大規模な施工現場においては2社以上の施工業者が吹き付け作業を行っているケースもあるので、片方の業者が無石綿の材料で施工を行っていても他社が石綿含有の材料を使っていることもあるので注意が必要です。これらのことから、アスベスト分析の試料採取は該当箇所の施工表層から下地まで、必ず貫通するような形で採取することが重要です。なお、主成分がバーミキュライト主体の材料の場合は、厚み1mm以下のケースが大半を占めるので100センチ平方メートル程度の試料採取が必要です。

一部分、吹き付け層の色が異なる場所は補修している可能性が高いので、既存部分とは別の試料として採取が欠かせません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です